2017年11月19日日曜日

修学旅行

先月ラスベガスで起きた銃乱射事件のニュースで、当地に修学旅行に行っていた日本の高校生たちがいることを知った。こうした機会でもないと海外に行く機会もない子が多いものと想像するが、グアムだのラスベガスだのといわれると「修学」とは程遠く、学校の行事としてやる意味が見いだせない。アメリカに行くのであればせめて独立戦争の舞台となったボストンとか日本人移民の上陸地だったタコマ、あるいは戦時中に日系人が強制収容されたアリゾナ州などの砂漠地帯にでもしないと学ぶことは何もないだろう。そうでないにしても姉妹都市を訪ねて現地の高校生と交流するのならまだわかる。ちなみに日系人の強制収容のきっかけをつくったルーズベルト大統領は大の親中・反日派だったといわれるが、そうではないはずの今のアメリカ大統領も、一生懸命ゴルフ接待をする我が国の首相がバンカーに打ち込み、追いつこうと慌ててコケても振り返りもせず先を行ってしまった一方で、中国の国家主席と会ったとたん、それまで「子どもの口げんか」を繰り返していた彼の国の独裁者と友だちになりたいなどといい出すくらいなので、どちらが重要視され、影響力をもっているかは明らか。韓国とも足並みがそろわない我が国は、いずれ梯子を外されてしまうかもしれない。グアムやラスベガスへの修学旅行では、我が国が置かれたこうした世界の現実を知るきっかけとなることもないだろう。