2021年2月13日土曜日

頑張ってる感

中身のない前首相を評して「頑張っているふりがうまい」という人がいるが、それよりも多くの人が「頑張った」と評価している事実も否めない。それだけ騙されやすいナイーブな人が多いということか。たとえば北方領土問題。KGB出身のロシアの大統領を温泉接待して領土が返ってくるなどと考えるのは相当恥ずかしいレベルで、このような国の恥を晒すようなことをよく外務省が止めなかったものだと思う。しかも一国の首相が到着空港で2時間半も待ちぼうけさせられるなど国辱以外の何物でもない。欧米では相手を待たせるのはどちらが偉いかを知らしめるため。完全にコケにされているのにへらへら国費で接待し、挙句の果てに譲ってはいけない最低ラインの2島返還も達成できずに経済協力だけ引き出される完全敗北。民間企業であれば結果がすべてなのに、こうした大失態さえも頑張ったと評価する人がいる。そうした人たちはそれまでの政権が水面下で交渉を続けていた事実を知らないのだろうが、領土問題をあそこまで表沙汰にしてはロシア側は政治的に譲ろうにも譲れなくなる。彼が解決すると豪語した拉致問題も解決どころか後退した一方、在任期間が長かったために旧島民も拉致被害者の家族もどんどんと亡くなっていき、解決どころかさらに絶望的になったといえよう。あそこまでひどい人はそういないと思うが、政治家が頑張っているふりをすれば責任を問われないようだと今後もバカ息子政治、バカ殿政治で国益が損なわれ続けるのではないかと心配になる。