2019年5月12日日曜日

上場

以前、NHKの朝のニュース番組で長崎の活性化のために地元企業の上場を勧めている人物の話題が取り上げられていた。上場企業であれば地元の若者が就職したがり、県外への流出が減らせるという発想のようだ。確かに上場企業に勤めることを一つのステータスととらえる若者もいるだろうが、地元の有力企業がそれほど採用に困るとは思えないし、県外に出たい人は別に上場会社に勤めたいから出るわけではないだろう。また、いったん上場してしまうと株主対策などの大変な仕事が待ち受けている。もちろん上場の業務を引き受ける、特に主幹事証券会社は手数料で大儲けができるので、上場後のたいへんさなど、水を差すような話はしない。そうしたことを考えると地方の有力企業に安易に上場を勧めるのはいかがなものかと思う。